「…っく…ぁあ……な…で…」
シーツが乱れきったベッドの上で、組まれた新の膝の上に乗せられ、背中から抱きしめられる形で執拗なほどの愛撫が繰り返される。
前に回された手が、ゆるゆるとした動きで、止め処ない蜜を溢れさせる俺の猛りを煽り、秘部へと埋め込まれた指がぐちゅぐちゅと音を立てて、内壁を擦り、抉り蠢く。
「ひゃ…ぅっ!あ、ああ…ぁん…」
その動きの全てを阻もうと絡めた指は、しかしその目的を果たせる事がないまま、その大きな手に握り込まれ、共に自身を擦り上げさせられる結果に陥ってしまった。
あまりの羞恥の波に、いやいやと首を振れば、聞こえてくる微かな笑みを含んだ熱い吐息。
「めちゃんこ感じてんじゃん」
「や…っ!だ…って……も…無理ぃ…」
すでに2度の絶頂を迎えているというのに、与えられ続ける愛撫に敏感になり過ぎた肌が、ほんの僅か背中に落とされたキスにすら、過剰なほどの反応を示し。ぞわぞわと背筋を走り抜ける快感に、ビクビクと震える内股が視界に映る。
「無理じゃねえだろ。もうイキそうじゃねえか」
意地悪な言葉と共に、フッと耳に息を吹きかけられ。
「ぅぁ…っ!っは……んんん──…っ!」
最早、全身が性感帯と化してしまっている俺は、そんなほんの僅かな刺激に耐え切れず、全身を震わせながら、3度目の熱をその手の中に放ってしまっていた。
「すげ……女みてえに濡れまくってんぞ」
「や…っ……」
俺の放ったもので濡れた手を、新が不意に目の前に翳してきて。恥ずかしくて視線を逸らした、その視界の端に、濡れた指先をペロリと舐めた新の舌がちらつく。
「な──…っ!?」
慌ててその手を掴み下ろした俺の行動を、まるで楽しんでいるかのように、口角を僅かに上げた新が、そのまま俺の顎を捉え真っ直ぐに見据えてきて。
一瞬期待したキスは与えられず、まるで視姦するかのように見つめてくるその視線に、俺の中で渦巻いていた欲望が、限界の悲鳴を上げた。
「あ……らた……」
俺の顎を捉えたまま解放しようとしない手に手を重ね合わせ、明らかに欲望に濡れた己の声が、愛しいその名を紡ぎだす。
「何だよ」
わかっているはずなのに、もうこれ以上はおかしくなると、そんな俺の気持ちなんてとっくにわかっているはずなのに。
自分からはそれ以上仕掛けてこようとしないこいつが、もどかしいほどに小憎たらしくて愛しくて堪らない。
「おね…が…っぃ…」
もう限界なのだと、重ね合わせた手を引き頬をすり寄せれば、目の前の新の喉がククッと微かな笑みを含んで上下し。
身体を捩り、その首筋へと唇を寄せ、軽く舌を這わせ歯を立て……。
「指じゃ…イヤ…だ…」
「何で?だっておまえ、めちゃんこ感じてたじゃんよ」
俺の仕掛けた愛撫にも、変わらずククッと喉を鳴らすこいつが、未だ俺の中に埋めたままだった指を僅かに曲げ、その刺激に堪らず腰が跳ね上がる。
「…っふ…ぅんん…!や…も……」
与えられ続ける快感にどうにかなりそうで、その首筋へと腕を回ししがみ付いたその時、ズルリと抜かれた指が、そのまま俺の腕を解き。
「ぁあ…っん…!」
抜き出された感覚に、ふるりと身を震わせた俺を抱え上げた新が、次の瞬間ごろんとベッドの上に仰向けに倒れこんでしまっていた。
「やっ……なに…?」
腰に添えられた手が、明確な意味を持ってその場所を緩やかに撫で上げ、馬乗りになってしまっている俺の身体を見つめてくるその視線に、外側からジワジワと犯されていくような錯覚を覚える。
「何が欲しいんだっけ?」
「え……?」
「言えよ」
「あ…っ…!」
にやりと口角を押し上げた新が、こいつの腹の上に跨らされた俺の双丘へと、すでに大きな欲望を表す猛りを擦り寄せてきて。
その存在の熱さに、そこから競りあがってくる痺れで、本気でどうにかなってしまいそうだった。
「どうした?」
「ん…っあ…!や……だぁ……」
僅かに腰を持ち上げられ、今の今まで指を咥え込み、その余韻でヒクヒクと蠢く蕾へと先端が押し当てられる。
望んでも、ギリギリのところで与えられないもどかしさに、ぶるぶると震え出す身体が、恥ずかしいくらいにこいつを求めていた。
「欲し……ぃ…っ!」
「何が?」
「ぁ、ぁ…っんん!」
「言えよ…」
くにゅくにゅと、先端だけが抜き差しされる行為に、吐息と共に飲みきれない唾液が口端から流れ落ちる。
今自分が、どれだけ物欲しそうな瞳で、目の前のこいつを見つめているのか。どんな痴態を晒しているのか……そんな事に気を回している余裕なんて、正直全くなかった。
「新が……欲し…っよ…ぉ──…」
ガクガクと震える身体をなんとか支え、羞恥の波に飲み込まれそうになりながらも、ようやく発したその声は、なんとも舌足らずな甘えを含んだものだった。
半分以上力の抜けてしまっている、俺の腰へと添えられていた新の手が、その瞬間支える力を解き放ち。
「ぅあ…っ!!あ、ああ…あ───…っ!!」
支えをなくした身体が落ちたその瞬間、抗えない強さで一気に貫かれ押し進められる。
全てを取り込んだその瞬間、中を圧迫する熱の存在感に、ぶるぶると身体が震え……しかし、更に求める刺激は与えられる事がないままだった。
「あ……や…なん…で?」
「動けよ」
「え……?」
「欲しけりゃ、自分で動けよ」
そんな台詞を口にしながら、おまえだって余裕のない表情を浮かべているくせに。
意地悪な笑みを浮かべるその口から、欲望に濡れた熱い吐息を止め処なく溢れさせているくせに。
「…ぅ…っんん!…は…ぁっ…」
そんな、どこまでも強がりで意地悪なこいつが愛しくて。
こいつがそれを望むなら、この胸に溢れる羞恥なんてどうでもいい。そんなの関係なく、おまえを求め乱れる俺を見たいと、新がそう望むなら──…。
「新……あ…らたぁ……」
その望みのままに、俺はゆっくりと自らの腰を揺り動かした。
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